的を射た経済観……「日本に求められる変革の力」


日本は財政破たん国家だと認識すべきだ。

このままでは財政が均衡することがないのは明白だ。

それでも、財政出動して公共投資をし、

インフラ整備をし続け、供給過多の状態を続けている。

イノベーションを起こし、新たな需要を生まなければ、

日本全体の需給バランスはいつまでも均衡しない。

このことを、みんながもっと広く認識すべきだろう。

日本人は箱を深めるのは得意だが、

広げるのが苦手な傾向がある。

そこを乗り越えないと、イノベーションは起こせない。

ストーリーをもって世界に、展開していってほしい。

日本の人口はすでに縮小し始めている。

そんな中で、日本企業は世界でどうやって存在感を上げていけるか。

経営者のみなさんには、存在感が

薄れているという危機感をまずは持ってほしい。

しかし、日本には高い技術力という希望もまだまだある。

タイの新幹線や、鉄道大国のイギリスの鉄道を

日本企業が受注しているなどはその証拠だ。

しかし、日本に残された時間はそれほど多くないのも事実。

どんな選択をするかは、日本企業の選択にかかっている。

そのことを今後も、しっかり問いかけていきたい。

一橋大学教授 米倉誠一郎 先生の「日本に求められる変革の力

に書かれている文より引用しています。