日本における株価の日本経済史上の最高金額は3万8957円44銭だった
1989年12月29日、年内最終取引日に日経平均株価は
史上最高値3万8957円44銭をつけた。
バブル経済は頂点に達し、
ジャパンマネーが世界中で猛威を振るった。
この高値は、世界が冷戦体制に置かれる中、
相対的に少ない軍事費で経済政策に
集中するという戦後日本の成功モデルが
たどりついた一つの頂点であり、
同時に一つの時代の終わりであった。
ベルリンの壁崩壊とマルタ会談の直後、
冷戦の終結と同時に史上最高値の日が来たことは偶然ではない。
日本は新しい目標を求められていたが、
人々は好景気に目をとらわれ、
やがて来る厳しい現実に気づかずにいた。
翌年から日本は長い迷走の時代に入っていくことになる。
1980年代の最後の年から、実は、日本経済の弱体化は始まっていた。
この後、十年間は、バブルの残り火でなんとかやっていた。
その後、20年をいわゆる「失われた20年といわれている」